口述試験(平成30年度再現編)
待合室から試験会場まで廊下を移動し、ポツンとおかれた一つの椅子に腰かけて数分待つと、室内からチーン、チーンと呼び鈴が聞こえます。
試験スタートです。
ノックして入ります。
50代後半くらいの男性お二人が試験官でした。
試験官の指示のとおり、二つ椅子があるうち、左側に着席し、右側に鞄を置き、着席します。
試験官との質疑応答はQ&Aの方式で記載します。
それでは、口述試験をはじめます。
口述試験受験番号・氏名・生年月日を教えてください。
→〇〇 〇〇 〇〇(筆記試験番号ではなく口述試験の番号)です。
不動産登記法、商業登記法、司法書士法の順番で質問しますので、よく聞いてお答えください。
ますは、不動産登記法について質問します。
登記識別情報を正当な理由で提供できない場合、どのような手続きをとりますか。
→登記官から登記義務者に対して、登記申請があったこと及びそれが真実であることを申し出る旨を通知する書面を発送します。発送日から2週間以内に、登記名義人から真実である旨の署名実印による押印の申出があったときにはじめて登記の実行されます。
2週間経過するとどうなりますか。
→却下されます。
登記の年月日はいつになりますか。
→登記の申請が受付されたときです。
オンラインの場合、事前通知は書面でされますか。
→はい。
事前通知をしなくてもいい場合はあるか。
→資格者代理人が本人確認証明情報を提供し、または公証人の本人認証がされた情報を提供し、登記官が相当と判断したときです。
(「相当」という文言がキーワードだったようです。)
上記本人確認情報をする場合に事前通知が不要となる理由は何ですか。
→(ん?やばい。)
申請に関与した資格者代理人が面識がある場合はその旨。ない場合は1号2号書類等並びに当該権利を取得した経緯等を確認し、本人に間違いがないという証明があるからです。
1号2号書類の違いは何ですか。
→1号書類は、運転免許証等写真付き本人確認書類で1通必要です。
2号書類は、健康保険証等写真なし本人確認書類で2通必要です。
資格者代理人の本人確認情報は、当該申請代理人でない場合もできますか。
→できません。
登記識別情報を提供できない正当な理由とは何ですか。
→不通知、失念、円滑障害、取引支障、・・・失効です。
次に商業登記法にうつります。
(試験管が代わる)
清算株式会社について質問しますので、
特例有限会社は考慮せず、特例有限会社ではない株式会社を前提として回答してください。
清算人の登記事項をお答えください。
就任年月日は登記事項ですか。
→登記事項でありません。
(初めてするときの話かな。。。)
どのようにして選任されますか。
→(ええっと、4つのうち2つだったから)
定款または株式総会により選任です。
それでは就任承諾書が必要なのは、どのような場合ですか。
→定款または株式総会により選任です。
就任承諾書にかかる印鑑証明は要りますか。
→不要です。
次に司法書士法について質問します。
(試験官が代わります)
司法書士の業務と懲戒についてお聞きします。
司法書士の業務を簡裁訴訟業務は除き3つ答えてください。
→登記又は供託の代理
法務局又は地方法務局に提出する書類の作成
裁判所若しくは検察庁に提出する書類又は筆界特定の手続において法務局若しくは地方法務局に提出する書類を作成することです。
懲戒事由は何ですか。
→戒告、2年以下の業務停止、業務禁止です。
業務禁止の二つの効果は何ですか?
→欠格事由になります。
(ここで助け船があり、その効果ははどうなりますか?)
必要的取消事由になります。
(試験管お二人が顔を見合わせたうえで)
以上で、口述試験を終わります。
お疲れ様でした。
→ありがとうございます。
一礼して退出すると、案内係りのが待っておられ、控室に戻らないようにと釘を刺されながら法務局を後にしました。
これで長い受験生活に終止符が打たれました。